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〈第4回〉 コンテナ植物で「緑のカーテン」づくり

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コンテナポットでの長尺つる植物ヘデラ・カナリエンシス生産風景
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長さ2.5mのカロライナジャスミン生産風景

 昨今、「緑のカーテン」をいろいろな所で耳に目にするようになりました。「緑のカーテン」は、厳しい直射日光を遮るとともに、植物自体の蒸散作用で周囲の温度も下げ、夏場の節電対策に有効なので、注目を集めているのです。
今回は、コンテナ植物を使った「緑のカーテン」について紹介します。
さて「緑のカーテン」と聞くとどのような植物を第一に思い起こしますか? たぶん”ゴーヤ” ”アサガオ” ”ヘチマ”などではないでしょうか。これらの植物は、一年草(種から大きくなり年を越さないもの)で、花が咲いたり、実がつくなどの楽しみがあり、丈夫な植物です。
しかし、夏を過ぎると醜くなりいずれ枯れてしまいます。(ちなみに”アサガオ”には宿根するものも出回っています。)
もちろん、一年草にはその良さがありますが、私たちの作っている「コンテナ植物」の中には多年(宿根)草があり、一年草同様「緑のカーテン」を作ることができ、しかも枯れることなく年々大きく広く育てることができるのです。
「コンテナ植物」とは、容器栽培された植物のことで、一般的なのは園芸売店に並んでいる容器(ポリポット)に入った花壇苗などがそうです。一年を通じて出荷・植栽でき、高活着率で植え痛みが少ないなどのメリットがあるため、広く普及しています。
では、どのような植物が「緑のカーテン」に向くのでしょうか? それはツル性の植物です。絡み付いて登るタイプ、垂れ下がるタイプがありますので、使いたい場所に応じて選択しましょう。また、常緑性と落葉性の植物がありますので、夏は日陰が欲しい、冬は日差しが欲しい、という時など混植してはどうで しょうか?
現在、20種類以上が流通しています。
具体的な樹種として、常緑性では、斑入り種もあるヘデラ(セイヨウキヅタ)類、春に花が美しいジャスミン類、花に香りがあるテイカカズラやスイカズラ、実のなるビナンカズラなどがあります。落葉性では、ツキヌキニンドウ、ロニセラ・ヘックロッティなどがあります。
私たちの主な納品先である緑化工事(壁面緑化)現場では、かなり大規模な「緑のカーテン?」が造られています。カーテンのように揺れることはありません。安全第一ですから、ワイヤーに誘引したり、メッシュに絡めたりなど頑丈に造られており、やがては見上げるような「緑の壁」となります。
「緑のカーテン」、「壁面緑化」は、夏の日差しを遮り冷房効率を上げ、省エネ・エコにつながります。
このように、「緑」は人に優しい環境づくりに貢献します。緑を育てる心を家庭から社会から……そのような世の中になることを期待し、植木? 作りにこれからも励んでまいります。

農事組合法人成田ナーセリー〈千葉県〉 黒田 剛




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