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生分解性容器

生分解不織布を使用した樹木生産について

神代公治((株)筑紫植物園、福岡県)


 平成17年10月5日ロジテック部会の総会が福岡県で開催され、その際に福岡県内の圃場2ヶ所及び全国都市緑化フェア(アイランド花どんたく)会場の視察が行われた。
ロジテック部会では平成12年3月より生分解性不織布を使用した地中容器による樹木栽培試験を実施し、その結果は平成15年10月「生分解性容器試験・試験報告書」としてまとめられ、全協会員に配布されたのでご記憶の方も多いと思う。現在、部会員を中心として生分解性地中容器を使用した樹木の生産量は年々増加している。また、今年の緑化フェア会場には根回し時に生分解性不織布を使用して根巻き養生した大径木が多数植栽されている。
以下、これらの点について写真を使って説明する。

(1)生産圃場関係


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1、イロハモミジ 生分解性地中容器で生産
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2、シラカシ 生分解性地中容器で生産
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3、柑橘類掘り上げ後、生分解性不織布シ−トで根巻きして仮植養生中
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4、柑橘類発根状態 
(2)緑化フェア関係


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1、緑化フェア会場風景
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2、柑橘類活着状態
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3、大径木出荷時状態(生分解性不織布シ−トで根巻き養生)

写真提供:(有)フジグリーン
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4、タブノキ大径木活着状態
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5、ヤマモモ大径木活着状態
 緑化フェア会場には多数の大径木が植栽されているが、この会場に今年納入された樹木の特色は、圃場で根切り後、生分解性不織布シ−トで根巻き養生された大径木が(有)フジグリ−ンによって多数納入されたことである。今年の福岡地方は春から降雨量が異常に少なく、7〜8月という夏季・乾燥時に出荷植栽されたにもかかわらず写真でもわかるように活着は良好である。この方法は根回し後発生した細根が生分解性不織布シ−トの中に多数存在し、かつ発生した細根を出荷の際にほとんど切らずにすむという利点があり 「林試移植法 」の改良型と考えて良いと思う。(しかし圃場での水管理は大変である)


(有)フジグリ−ン大径木リスト


樹種名本数
クスノキ5.00.62.0

58

クスノキ
0.8〜0.9

20

クロガネモチ
0.6

1

クロガネモチ
0.8〜0.9

10

タブノキ
0.6

17

タブノキ
0.8〜0.9

31

ヤマモモ4.50.51.5

65

ヤマモモ
0.6

5

ヤマモモ
0.8〜0.9

19


末筆ながら、写真・資料を提供いただいた(有)フジグリ−ンはじめ関係各位に御礼を申し上げます。


生分解性容器を使ってみて


杉村 義剛(三角屋みかど園、愛知県)


 私がこの容器を利用し始めたのは今から7〜8年前になります。始めの頃はいろんな失敗をし、その後、試行錯誤を繰り返しながら栽培をしてきましたが、ロジテック部会での公的機関での試験栽培と我が家での試験栽培などを経験し現在に至っています。

 私がこの生分解性容器にこだわって栽培を進めている理由は、
植木を生産し販売するのに根鉢も自然に還元が出来る。
移植時にそのまま次の段階に進むことができる。
ユーザーに喜んで使ってもらえる。
産業廃棄物がより少なくなり環境に優しい。
 以上のことから、今後もこの容器栽培樹木を増やして行く予定です。又、ロジテック部会が作成した生分解性容器の専用ラベルのおかげで従来の不織布容器とのすみ分けが出来る様になったので間違いがなくなり且つユーザーに喜ばれています。
 生分解性容器の使用状況の一部を写真でご紹介します。


*三角屋みかど園(愛知県)
NiwaNaviImage
*(有)永緑園(愛知県)
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*(有)田宮園芸(鳥取県)
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